地震・津波対策に関する近年の国の動き(なんでもインフォ)

 

 

 

 






















 


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◆はじめに
 昨年は、死者・行方不明者10万5千人余に及んだ関東大震災から100年となる年でした。また、年明け早々の1月1日に発生して甚大な被害をもたらした令和6年能登半島地震では、地震予知の困難さと地震・津波被害の恐ろしさをあらためて思い知らされました。
 岩手県においては、東日本大震災津波から11年半となる2022年9月に、東日本大震災津波での犠牲者を超える死者が最大7,100人という日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震に伴う「地震・津波被害想定調査報告書」1を公表するなど、やはり地震・津波対策は岩手の防災対策上の最重要課題といって良いでしょう。
 そこで今回は、地震・津波対策に関するここ2年間ほどの国の動きを確認しておきたいと思います。

◆想定される大規模地震
 国内で想定されている大規模地震を図-1に示す。

◆北海道・三陸沖後発地震注意情報
 日本海溝・千島海溝沿いの領域では、モーメントマグニチュード(Mw)7クラスの地震が発生した後に、更に大きなMw8クラス以上の大規模な地震が発生した事例なども確認されている(図-2参照)。そこで、巨大地震が発生した際の甚大な被害を少しでも軽減するため、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発信し、後発地震への注意を促す取り組みが2022年12月16日から運用開始されています。3
なお、南海トラフ地震については、「南海トラフ地震臨時情報」という形で、後発地震に対する注意を呼びかける仕組みが導入されています。

◆長周期地震の予測
 気象庁は2023年2月1日から、ビルの高層階を長時間にわたり、ゆっくりと揺らす「長周期地震動の予測を緊急地震速報の発表基準に加えています。2011年の東日本大震災では震度3だった大阪府の咲洲庁舎(55階建て)で揺れが約10分間続き、天井落下や床面の亀裂など計360カ所が損傷しました。

◆おわりに
令和6年能登半島地震については、これから発生メカニズムや津波を含む被害の全容が明らかになってくるものと思います。また、近々に公表が見込まれる南海トラフ地震の被害想定の見直しなど、新たな動きも注視していきましょう

◆参考とした主な資料
1)岩手県:岩手県地震・津波被害想定調査報告書、2022年9月
2)内閣府:防災のページ/地震災害 を一部加工
3)内閣府:防災のページ/北海道・三陸沖後発地震注意情報の解説ページ
4) 気象庁ホームページ
5)岩手日報:2023年2月1日

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