なんでもインフォ(瀬戸大橋を見る)

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瀬戸大橋を見る(記事より抜粋)
・はじめに
2019年に念願の瀬戸大橋を訪れました。本稿は、瀬戸大橋の概要と実物を見て感じた魅力などを書いたものです。
・概要1)
瀬戸大橋は、瀬戸内海を跨ぎ本州と四国を結ぶ長大橋であり、海峡部の9.4km区間に架設されている6つ橋とこれらをつなぐ高架橋を総称して「瀬戸大橋」と呼んでいる(写真1)。
上部工は2層構造になっており上が自動車道路、下が鉄道である。1970年に設立された本州四国連絡橋公団が調査・計画を行い、1978年着工、1988年に完成した。建設費は1兆1300億円3)であった。
・技術開発2)
本四連絡橋では、橋梁の設計・施工に関する知見や技術が数多く生み出された。例えば、長大橋の耐震・耐風・疲労に関する設計手法、高流動コンクリートの実用化、高強度ワイヤーや多柱式基礎工法の開発などが挙げられる。
また、現在、本州四国連絡高速道路株式会社では瀬戸大橋を200年以上利用できるように、アセットマネジメントの考え方を導入し、維持管理を行っている。
・魅力
写真2は、鷲羽山から下津井瀬戸大橋を撮影したものである。大規模橋梁群が瀬戸内海の景観と地形に調和しつつ、その堂々とした姿は美しく、魅力的である。
写真3、写真4は、与島から北備讃瀬戸大橋を撮影したものである。巨大な主塔や巨大なアンカーブロックを見ると、これらの構造物は「どのくらいの力を支えているのか」、「どのようにして造ったのか」などの疑問が沸く。このような工学的な疑問を抱かせてくれるのも瀬戸大橋の魅力の一つである。
・おわりに
瀬戸大橋は「日本の20世紀遺産」にも選定されている。雄大な橋と美しく穏やかな瀬戸内海の眺めは、とても魅力的でした。