なんでもインフォ(2025年夏の気象[梅雨・少雨・高温]について)

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以下は記事の抜粋です 原稿PDFはこちらのリンクから御覧ください
はじめに
今年もようやく涼しくなってきました。
2025年の夏は近年同様”暑い”で表現できないほど暑さが続き、「観測史上最大」が毎日のようにテレビやネットニュースで取り上げられていました。今年はヨーロッパでも熱波があり、スペインでは46℃に達した日もありました。
今回は、日本周辺の夏の気象について、気象庁発表の資料をもとに紹介します。
2025年の梅雨入り・梅雨明け
今年は全国的に梅雨入り・梅雨明けが平年より早く、東北地方を除き6月中に梅雨明けを迎え、降水量は多くの地域で平年より少ない状況でした。
東北地方は、梅雨の期間が他地域より1~2週間短かく、降水量は平年比で50%以下となりました。
表1 各地方の梅雨入り・梅雨明け日と平年値
2025年6~8月の日本周辺の気象
今夏は、①海面水温が高かったこと、②偏西風が日本周辺で北へ蛇行したこと、③太平洋高気圧やチベット高気圧が大きく張り出したこと、④梅雨明けが早かったことが起因し、全国的に長い日照時間となり、記録的な高温が続きました。また、梅雨明けが早かったこともあり、7月は特に東日本日本海側での記録的な少雨となりました。
図1 今夏の日本列島周辺の大気の流れに関する模式図
7月の全国的な少雨
7月の降水量は、多くの地域が平年比70%以下と全国的に少なく、特に日本海側や東北、九州北部では平年比20%~40%以下とかなり少ない状況でした。
図2 2025年7月の降水量平年比(%)の分布
歴代最多、国内最高の高温
8月5日に群馬県伊勢崎で、日最高気温の国内最高の41.8℃が記録されました。また、日最高気温40℃以上が全国延べ30地点で、35℃以上の猛暑日が9,385地点と下図を見てわかるように歴代最多となりました(図3)。
北日本(東北含)では、6,7月の気温が平年値の3~5℃高い状態が続きました(図4)。
図3 2010年以降の猛暑日と日最高気温40℃以上の延べ地点数
図4 2025年6月~8月の地域平均気温平年差の推移(℃)
おわりに
秋は台風の季節です。台風は日本に上陸しなくても、温かい湿った空気を送り込むことで前線が活性化し、大雨をもたらす可能性があるので注意が必要です。
一気に涼しくなりました。体調を崩さないようご自愛下さい。